安倍首相は、オバマ前大統領と東京都内で会談をしました。
会談は昼食を取りながら行われ、主に思い出話に花が咲いたとのことです。
しかし、昼食会場となった寿司店の店主は、2人がシリアスな雰囲気で話していたとしており、そうなれば、単なる思い出話だけではなく、北朝鮮を始めとした世界情勢や、米国のトランプ政権についても話題に上ったと考える方が自然です。
オバマ氏は、大統領を退いたとは言え1年余りしか経っておらず、政治的な影響力は未だに小さくはありません。
特にオバマ氏は、トランプ政権と対峙する米民主党出身の大統領だったわけですし、大統領退任後もトランプ大統領の移民政策などを批判しています。
そのオバマ大統領と安倍首相が、この時期に会談するということは、ある意味でトランプ政権に対する牽制とも受け取れる行為ではないでしょうか。
深読みをするならば、鉄鋼製品などの輸入制限措置を発動し貿易面で厳しい姿勢で臨むトランプ政権に対する駆け引きの一環なのかもしれませんし、森友問題で厳しい局面に立たされている中で好感度の高いオバマ氏と面会することで好感度を上げたい思惑があるのかもしれません。
ただ、オバマ氏は、大統領在任中のリベラルな政策で評価される一方で、米国の力を弱め、世界情勢を混沌とさせる一因を作ったのも事実です。
その前大統領と一国の首相が会談する訳ですから、影響をもっと慎重に見極めてから対応すべきだったのではないか・・・と考えます。