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2018/03/20【小手先だけでない対露政策を】

 ロシアのプーチン大統領が、圧倒的な得票で4選を決めた模様です。

 そのロシアは、イギリスでの暗殺事件の影響もあって、欧米との関係が一段と悪化しています。

 
 日本に対しても、このところ強硬な姿勢が目立ちます。

 日本が導入を決めた弾道ミサイル防衛用のイージスアショアの配備に反対していますし、北方領土に地対艦ミサイル部隊など新たな部隊を増派しています。

 また、合意したはずの北方領土の日露共同開発も遅々としているように見えますし、ロシアは北方領土に第三国の企業による開発を進めています。

 
 しかし、これらはプーチン大統領が選挙戦を前に、有権者に弱腰と取られる政策を打ち出しにくいという事情があったからとも見られています。

 ですから、4選を果たし少なくとも向こう6年間は政権の座に留まることが決まった訳ですから、ロシアとの交渉において譲歩を得られやすくなっているのではないでしょうか。

 日本は、まずは日露平和条約の締結に向けて戦略的に動き出すべきです。

 そのためには、対露経済制裁の解除、欧米各国との橋渡しなど、具体的な行動を起こすべきと考えます。

 将来、米軍が極東地域から手を引くなどと言う事態になった場合、対中国を考えると、日本にとってロシアとの関係は一段と重要になります。

 日本では、とかく悪者のイメージで報道されがちなプーチン大統領ですが、親日家であり信仰心もある氏の治世は、日本にとってまたとないチャンスでもあります。

 日本政府には、是非、小手先だけではない対露政策を望みたいと思います。