魚沼産コシヒカリが、今年の食味ランキングで「特A」から1つ下の「A」に転落しました。
魚沼産コシヒカリと言えば、美味しいお米の代名詞であり、ブランド米の頂点とも言える存在であっただけに衝撃を持って受け止められています。
地元の関係者の間では昨年の天候が食味に影響したと考えられていますが、他の産地でも品種改良や生産技術が向上し、美味しいお米が続々と誕生していることも大きく影響しているのではないでしょうか。
米だけに限らず頂点に君臨する製品やサービスは、常に他者から「追いつけ追い越せ」と目標にされる存在です。
ですから、ビジネスの世界では、「現状維持を意図した途端に転落が始まる」などとも言われます。
その地位を維持するためには、並大抵の努力では済まされず、常に進化が求められます。
トップブランドであれば、その努力の姿勢や内容が他者の研究材料にもなります。
故にトップを維持するためには、常により良いものを求めてイノベーションを繰り返す姿勢が必要です。
高齢化や担い手不足などから、農業は斜陽産業と見られることもありますが、実際は、食糧危機を解決したり、健康寿命の延伸に貢献したりと、世界的な視点から見ても、未来産業とも言える有望な産業です。
未来産業が本当に未来の基幹産業として発展するためには、更なるイノベーションと価値の創造がカギを握っています。
魚沼産コシヒカリが今回の件をバネにして、再びトップブランドに輝くことを期待したいと思います。