23日は月末最後の金曜日で、いわゆる「プレミアムフライデー」でした。
政府などが主導して、導入からちょうど一年経ちますが、最近ではすっかり話題に上らなくなった感があります。
月末の金曜日に早期に退社して、空いた時間を消費に回してほしいという目論みですが、政府が主導するこうしたキャンペーンはだいたい成功しないように思われます。
政府が率先して国民に対して「そんなに働くな」と言っているようなキャンペーンですが、企業としての実務上の都合もあるものの、昔からの日本人の美徳とされる「勤勉さ」が国民の間に根強く残っているので、思いのほか国民が乗らなかったのではないでしょうか。
今、国会でデータの不正が明らかになってやり玉に上がっている働き方改革法案ですが、これも政府が「そんなに働くな」と言っている感が漂います。
この法案は、本当に労働生産性の向上に寄与し、過労死に至るような過酷な労働を防止できるのであれば評価できる部分もあります。
しかし、一律に労働時間を短縮させ、怠け者に堕すことを助長するのであれば考えものです。
「命よりも大切な仕事は無い」といいますが、「命を懸けて取り組むべき仕事がある」とも言います。
どちらの考え方を取るかは個人の裁量次第かもしれませんが、勤勉に働いて社会に貢献することは善であり喜びでもあります。
政府には、そうした方向で国民を導いて頂きたいと思います。