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2018/02/22【消費税の巧妙な仕組み】

 来年には消費税率が10%にまで増税されようとしています。

 政府は、経済指標から戦後最長の好景気が続いているとしていますが、国民はその実感に乏しく、安心して消費にお金を回す雰囲気ではありません。
 

 それにもかかわらず、このまま消費税を増税すれば、日本経済が冷え込むことは明らかです。
 

 しかし、地方自治体や地方議会からは、予定通り消費増税を実施して欲しいという声が根強くあります。

 国民の可処分所得が増えない中で、なぜ国民に負担を強いる消費増税の後押しをするのでしょうか。

 それは、消費税の内の一部は、地方消費税や地方交付税として地方の財源となるからです。
 

 この仕組みは、地方を増税で味方に付ける巧妙なやり方とも言えます。

 考えてみれば、地方の財源とするのに、何も消費税である必要はありません。

 法人税や所得税であっても構わないはずであり、税種を問わず一旦国庫に入れたものを改めて分配しても構わない筈です。
 

 その観点からすれば、やはり景気回復により税収を増やし、その中から必要な分を地方に分配するのが筋ではないでしょうか。

 税率を増やせば労せずして財源を確保できるように見えますが、消費税を上げても税収全体では増加するとは限りませんし、何よりも増税分を捻出するために消費者や企業に大きな苦労があることを忘れてはなりません。