東京電力は、柏崎刈羽原発で整備を進める緊急時のベント設備が、地震時の地盤液状化で損傷する恐れがあること明らかにしました。
これに対し、地元紙など原発反対派は、直近の説明会などで地元に説明していないことをもって隠蔽体質であるとして批判しています。
しかし、東京電力はどの時点で確定情報を把握していたかは明らかにしておらず、本当に東京電力が情報を隠蔽する意図があったのかは分かっていません。
普通に考えれば、度重なる隠蔽体質批判に東京電力も情報を隠蔽すればどうなるか分かっているはずです。
にもかかわらず、隠蔽する意図があったとすれば確かに問題ですが、東京電力が、問題を把握し、その信頼性を吟味し、合わせて対策を検討するのに何日か掛かったとしたら、その事に対して「隠蔽体質」とまでは言えないのではないでしょうか。
特に、今回の件は安全性に関わる問題だとしても、放射能漏れなど緊急を要する問題とは性質が異なります。
ですから、この事態は「原発反対派によるレッテル貼り」にも見えます。
仮に不確定な情報を垂れ流しにすれば、住民に余計な不安を与えますし、何よりもその情報を都合のいいように利用されかねません。
東京電力が、ある問題について検討を開始した段階で、のべつ幕無く情報を明らかにすることが本当にいいのか、考える必要があるのではないでしょうか。