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2018/01/12【日本は一帯一路の先にあるものを見破れるのか】

 中国軍の潜水艦が、初めて尖閣諸島沖の日本の接続水域内を潜航したまま侵入しました。

 接続水域は領海でないため、他国の潜水艦が潜航したまま航行することは違法ではありませんが、無通告での潜航は緊張を高めることに繋がるため通常は行われません。
 

 中国は、尖閣諸島沖の日本の領海や接続水域に、漁船、海事当局の公船、軍の水上艦艇、潜水艦を次々と侵入させ、事態をエスカレートさせながら、既成事実を積み重ねてきました。
 

 いずれの場合も、日本の海上保安庁や自衛隊が事態をコントロールしてきたものの、量だけではなく質の向上も著しい中国の艦船や航空機の接近に対し、海上保安庁や自衛隊の負担も増すばかりです。
 

 こうした中国の海事当局や軍の拡張の原動力は、ここ10年で何倍にも膨れ上がった中国経済力です。

 中国は、海外貿易などで得られた利益を、自らの覇権拡大のために費やしてきたのです。
 

 米国は、80年代、日本との貿易赤字が拡大したため、ジャパンバッシングの嵐が吹き荒れましたが、現在、中国との貿易でその何倍もの貿易赤字を招いたにもかかわらず、歴代政権は黙認し、中国を儲けさせてきました。
 

 そのツケが中国の覇権拡大という形でまわってきたと言えます。

 しかし、トランプ政権になってようやく、その覇権拡大の原動力である中国経済を押さえつける兆しが見えてきたのではないでしょうか。
 

 中国もこうした動きを見据えてか、米国国債の購入停止や縮小をチラつかせているとのことです。
 

 日本としても、トランプ政権の推し進める対中経済政策を注視し、中国の一帯一路構想を後押しする形での参加は思い止まるべきと考えます。