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2017/12/25【トランプ大統領の大きな成果】

 トランプ大統領が進めていた税制改革法が成立しました。

 
 同法の目玉は、法人税率を現行の35%から21%へ引き下げることです。

 
 この他、所得税の最高税率の引き下げ、日本の相続税に相当する遺産税の控除額の拡大、子育て世代の税負担の軽減を実施し、今後10年間で1兆5千億ドル程度(現在のレートで約170兆円)の減税となります。

 法人税の大幅な引き下げで、米国企業の国際競争力が高まり、国内の雇用が増加すると期待されています。

 これに対し、過去のレーガン政権やブッシュ(ジュニア)政権の際の大型減税が、財政赤字の拡大を招いたことから、今回も財政赤字の拡大を危惧する声もあります。

 しかし、その後の米経済の回復を見れば、減税が経済成長に繋がるということを示しているとも考えられます。

 また、レーガン政権の経済運営の成果と言えば、軍拡競争が限界を迎えたことによる“ソ連崩壊”つながり、“冷戦終結”という大きな功績をもたらしたことを忘れてはなりません。

 オバマ前大統領など、「米民主党が目指す大きな政府型の経済運営」では、将来的に、経済規模で中国に抜かれる可能性があります。

 そうなれば、米国の軍事大国としての地位も中国に抜かれ、中国は外交上、ますます我がまま放題と見えるような振る舞いになることが、予想されます。

 これに対し、トランプ大統領は、現在の中国の覇権拡大の原動力となっている経済面で、中国に対してくさびを打つことも視野に入れ減税に踏み切っているのではないでしょうか。

 トランプ大統領は、就任以降、TTPやパリ協定からの離脱など大統領権限で実施できる政策以外は実績が無いと揶揄されていましたが、今回、議会対応などをこなして公約通り大幅な減税実施にこぎ着けました。

 今後、米国内世論も、トランプ大統領への評価を見直すのではないでしょうか。