プーチン大統領がトランプ大統領に、CIAの情報によりロシアでのテロを未然に防ぐことができたとして、電話で直接謝意を伝えたとのことです。
オバマ政権下、クリミア半島の併合問題などで米露の関係は冷戦後最悪とまで言われましたが、トランプ大統領の登場で関係改善の兆しが見えたのも束の間、今度はロシアゲート疑惑で関係改善が足踏み状態となりました。
今回のような協力事例を積み重ねて、米露関係が改善されることを期待したいと思います。
なぜなら、様々な国際問題を解決に導く上で、米露の協調が欠かせないからです。
例えば北朝鮮問題では、国際社会は北朝鮮に対して、かつてない規模で経済的な圧力を強化していますが、ロシアが戦略的に北朝鮮を支援すれば、経済制裁は骨抜きになってしまいます。
また、シリア問題では、早い段階から米露の協力があれば、30万人以上とも言われる犠牲者を減らすことができた可能性もあります。
現在、米国内では、米露の関係改善の足を引っ張るかのような報道が続いています。
民主党支持層の間では「反トランプの感情が根強く」、共和党の支持層の間では「ロシアを潜在的に敵とみなす感情が残っている」という、それぞれの事情がロシアゲート疑惑を生んでいるのかもしれません。
しかし、米国はリーダー国家としてそれを乗り越える必要があります。
そうした中で、日本の安倍首相は、両大国の首脳と良好な関係を築いています。
今後、両大国の関係改善に一役も二役も買って出る必要があることに期待します。