12月
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2017/12/05【8年前から準備をしていれば・・・】

 米国の上院議員が、米朝開戦を想定し、在韓米軍の家族を韓国国外へ退避させるよう訴えています(※)。
先の在韓米軍軍属の国外退避訓練に続いて、米共和党の上院議員がこうした認識を示したということは重く受け止めるべきではないでしょうか。

 やはり北朝鮮情勢は緊迫しており、米朝開戦があり得るという前提で、準備を整えておく必要があることが分かります。

 日本では、参院で北朝鮮の弾道ミサイル発射に抗議する決議を採択しました。
その中で、政府に対し、不測の事態に備えて必要な態勢を取り、国民の安全と安心の確保に努め、万全の措置を講じることなどを求めています。

 しかし、日本国内では、ようやく各自治体の一部で弾道ミサイルの着弾を想定した避難訓練が始まったばかりであり、肝心の避難先としても、対爆シェルターはどの自治体にもなく、既存の地下施設や鉄筋コンクリート製の建物に暫定的に避難するしかない状況です。
これでは到底「万全の措置」とは言えません。

 せめて行政施設や病院、あるいは学校などにはシェルターを用意して、避難や最低限必要な業務を続けられるような体制を整えるべきではないでしょうか。

 また、米朝開戦となった場合、国民生活にどのような影響があるのか、政府はシミュレーションを行っているものと思われますが、その結果を公表することも検討すべきではないでしょうか。
政府としては、最悪の想定を公表すると、国民にいらぬ心配を与える恐れがあるので、公表を躊躇すると思われますが、実際に影響が出てからでは遅いのです。

 幸福実現党が立党以来警鐘を鳴らし続けてきたことを思えば、不十分とは言え現在の日本の国防に対する認識の高まりは、8年もかけてようやくここまで来たと言えるものです。

 8年前から準備を整えておけば、どんなに心強かったことでしょうか。

※:12月4日付読売新聞http://www.yomiuri.co.jp/world/20171204-OYT1T50045.html?from=ytop_ylist