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2017/12/04【経済制裁だけではない弾道ミサイル開発の妨害を】

 先に、北朝鮮が発射した弾道ミサイルは、かなりの重量物を搭載した状態で米本土に到達する能力があることは確実と見られています。
つまり、核弾頭を極端に小型化しなくても搭載できるため、現在の北朝鮮の技術水準でも、この弾道ミサイルに核弾頭を搭載できる可能性があります。

 一方、大気圏再突入技術は未確立のようです。
今回の実験でも、大気圏に再突入した際に分解したとの報道があり、ICBMとして運用できる技術水準には至っていないとの見方が一般的です。

 しかし、実験を繰り返せば、いずれは大気圏再突入技術を獲得できる可能性が高くなります。

 大気圏再突入の実験は地上でもできるものの、最終的には実際に弾道ミサイルを発射して確認する必要があります。
その際、一般的には、地上や海上からミサイルをレーダーなどで追尾するとともに、ミサイルから送られてくる信号を受信したり、飛翔中のデーターを記録した装置を回収したりして分析する必要があります。

 ですから、こうしたICBM開発に関わる行為を妨害して、ICBMの完成を阻止するべきです。
既に米軍などは電波妨害などを行っているのかもしれませんが、北朝鮮の追尾用のレーダーを妨害したり、ミサイルからのテレメタリー信号を妨害したり、といった話は聞こえてきません。

 実際、真偽は確認できませんが、北朝鮮は日本海に向けて発射した弾道ミサイルの弾着場所を把握している模様です。

 こうした電子戦に関わる技術は極秘性が高く、米国は同盟国であってもその核心技術の供与を拒むほどですが、例え中露の眼前であったとしても、日米は妨害を行う価値があります。
そうすれば、北朝鮮はこの分野での能力は高くないので、弾道ミサイルの開発に支障が出るはずです。

 北朝鮮のミサイル開発を阻止するために、経済制裁だけでなく、武力行使に至らないまでも軍事的な手段も講じるべきではないでしょうか。