中東やアフリカなど現在も武力衝突の只中におかれた地域があります。
戦時下において真っ先に犠牲を強いられるのは、子供や女性、老人や行人など立場の弱い人々です。
一方、北朝鮮国内では、38度線を境に形式的には休戦状態であるにせよ、武力衝突が起きている訳ではありません。
しかし、大多数の北朝鮮国民は、世界でも最も過酷な状況に於かれています。
北朝鮮では、食糧事情は悪く、冬季の暖房も十分ではなく、満足な医療も提供されていません。
また、権力に背いたと見なされれば、簡単に処刑されたり投獄されたりし、その罪は共謀の有無にかかわらず近親者にも及びます。
また、国際社会による満足な支援は行われないばかりか、事実上、北朝鮮国民は国外へ逃れることはできません。
北朝鮮は、国全体が正に監獄状態であり、人々は常に命の危険にさらされていると言っても過言ではありません。
にもかかわらず北朝鮮政府は、核や弾道ミサイルの開発は国を守るためにやっていると述べています。
世界の一部には、北朝鮮が米国の脅威に対する防衛目的で開発を行っていることに理解を示す向きもあります。
中には、北朝鮮の主張を認めた上で、交渉により緊張の緩和を図るべきとの声さえあります。
しかし、今の国民を蔑ろにするような政権は信頼できる交渉相手でないことは明らかです。