北朝鮮の核開発問題が世界的に問題になっている中で、中国も着々と核戦力を強化しています。
中国軍は、新型のICBMを開発しているとされ、射程距離と命中精度が向上し、MIRVと呼ばれる多弾頭化技術も進展している模様です(※)。
報道によれば、中国はICBMの一部の技術について米露を上回っていると豪語しているとされ、既存のICBMを延命することで核戦力の維持を図っている米国とは対照的です。
このままでは、戦略核兵器の分野で、中国が米露と肩を並べるのは時間の問題かもしれません。
中国の習近平主席は、かつて、覇権を目指さない旨を表明していましたが、急速な軍備拡大や、中国主導の広大な経済圏構想のぶち上げなど、中国が超大国である米国の地位に挑戦していることは明らかです。
こうした中で、日本の中にも、間もなく超大国になるであろう中国に抗うことなく、今まで以上に関係を強化すべきとの声もあります。
そうすれば、経済的に恩恵に得ることができ、安全保障上の脅威が減るという考えのようです。
確かに、日本もある意味で覇権国家である米国に付き従うことで発展してきた側面があります。
しかし、中国が米国と決定的に違うのは、一党独裁国家である点です。
中国には、近代の民主主義国家が備えている基本的人権も自由もありません。
そうした国に付き従うということは、自由や人権が制限されることに繋がります。
日本が中国と普通の国家同士の関係として付き合うようになるためには、中国が最終的に民主化されなければならないのではないでしょうか。
※:11月27日付読売新聞http://www.yomiuri.co.jp/world/20171127-OYT1T50066.html?from=ytop_ylist