自民党の石破元幹事長は、朝鮮半島有事の際の邦人保護に関して、自衛隊が当たるべきとの認識を示し、物議を醸しています。
有事の際の在韓外国人の保護は、一義的には韓国政府が責任を持つべきものですが、“有事”という特殊な事情から、韓国政府に十分な能力が無い場合は、周辺国が支援することもあり得ます。
日本政府としては、在韓米軍を頼りとしていますが、米軍に余裕が無い場合は、自衛隊が邦人保護にあたるべきとの考えがあります。
自衛隊にはそれだけの能力がありますから、あとは政治の責任として、韓国政府との交渉を含め、体制の確立を図るべきものです。
その意味で、石破氏は「当然のことを言ったに過ぎない」との認識もあるようです。
その石破氏ですが、「日本として核兵器の製造技術を保持しておくべき」という認識を示して、これもまた物議を醸しました。
石破氏が核兵器の製造技術を保持しておくべきとする理由は、原発に関連付けて、「核についての知識があると、いかに核から身を守るかという知識も生まれる」からということのようです(※)。
広島や長崎の悲劇を繰り返させないためにも、「必要最小限の核兵器を保有して、核抑止力を保持する」という幸福実現党の核装備の考え方と比べると、石破氏の考え方は「核抑止力」の点では不十分に感じます。
いずれにせよ自民党の内部から、こうした考え方が堂々と表面化してくる背景には、これまでに幸福実現党が訴え続けてきた政策の積み重ねがあるからではないでしょうか。
幸福実現党は、既成政党に先駆けて、本来日本が進むべき方向を示していますので、早すぎて世論がついて来られないという声を聴くことがあります。
しかし、ほどなくしてその正しさが明らかになり、実際の政治が追従することになります。
自衛隊による邦人保護や、抑止力としての日本の核装備議論も、その例に漏れないのではないでしょうか。
※:11月5日付NHKニュースhttp://www3.nhk.or.jp/news/html/20171105/k10011211591000.html?utm_int=nsearch_contents_search-items_001