海上自衛隊の哨戒ヘリコプターが行方不明になり、乗員4人のうち1人が救助されたものの、現時点で他の3人は見つかっていません。
機体は海中に没したものと見られ捜索が続いています。
不明になられた乗員の方々がご無事で一刻も早く救出されますことを心からお祈りします。
不明になっているヘリコプターは「SH-60」と呼ばれる機体で、護衛艦に搭載されることが多く、哨戒の他に潜水艦に対する攻撃なども任務とします。
今回も、護衛艦での夜間発着訓練中の事故と見られています。
実は、このSH-60は、運用開始から25年以上たちますが、過去にも、殉職者を出したり、機体が失われたりするなど大きな事故を複数回起こしています。
海上自衛隊では、今回の事故原因が究明されていないため、同型機の飛行を自粛していますが、SH-60は事故の都度、欠陥機では無いと言うことが分かっています。
ですから、図らずも事故に遭遇するのには、それだけ過酷な訓練を行っていることを物語っています。
航空機の飛行は、もちろん安全第一であって然るべきですが、自衛隊を始めとした軍用機は、戦闘状況下での飛行を前提としているために、どうしても過酷な状況で訓練しなければならないということを理解しなければなりません。
これはオスプレイであっても同様です。
オスプレイだけが突出して事故率が高いわけではなく、それだけでオスプレイを欠陥機というのは誤ったレッテルです。
SH-60も、今後陸上自衛隊に配備予定のオスプレイも、国防上、重要な役割を担っていると同時に、災害時も頼りになる装備です。
そうした任務を確実に遂行するために日夜、危険と背中合わせで訓練や警戒にあたっている自衛隊の方々に心からの敬意を払いたいと思います。