ロシアゲートにまつわる米国での一連の報道を見ていると、トランプ大統領に対する批判もさることながら、ロシアに対する根深い警戒感を感じます。
米ロは、ロシアがソ連だった冷戦時代から、お互いを仮想敵と位置付けて、虚々実々の駆け引きを繰り広げてきた歴史がありますから、無理からぬ話です。
しかし、シリアや北朝鮮の問題、それに中国の覇権拡大など、米ロが手を携えることで対処できる問題が数多いことは明らかですから、ロシアとの関係改善を模索するトランプ大統領の姿勢を正当に評価すべきです。
米国をはじめとした西側のメディアは、ロシアの内政を報道する際、プーチン大統領に批判的な政治家やジャーナリストが弾圧されていると、頻繁に取り上げています。
しかし、ロシアは曲がりなりにも選挙によって大統領や議会が選ばれ、野党も存在します。
一方、中国の選挙制度は共産党が管理下にあり、共産党以外の政党はありますが、「与党を牽制する野党」が存在しません。
つまり、13億人もの国民が一つの政治思想を強要されており、ロシアの比ではない弾圧が行われています。
13日には、中国の民主化運動の象徴である劉暁波氏が死去したというニュースが世界中を駆け巡りましたが、その死の真相についても様々な憶測が流れています。
今世紀以降の世界にとって大きな課題は、一党独裁国家である中国の覇権主義です。
幸福の科学の大川隆法総裁は、トランプ大統領がロシアとの関係改善を探っているのは、その先の中国への対応を見据えているからだと指摘しています。
トランプ大統領は、国際社会が本当に解決しなければならない将来の課題を見通していることは確かです。