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2017/07/04【都議選後の外交・経済政策は?】

 都議選で思わぬ痛手を負った安倍政権ですが、今後、党勢回復の手段の一つとして外交に力を入れることが考えられます。
 

 特に日中関係は、日本政府による尖閣諸島の国有化以降、最悪と言われる状態が続いています。

 それが、今年に入って自民党からは、中国に対し関係改善のシグナルを送るような言動が伝えられています。
例えば、中国が主導するAIIBへの参加検討を臭わしたり、同じく中国が主導する一帯一路構想への理解を示したりと、中国に擦り寄るかのような動きを見せています。
 

 これは、貿易面で保護主義の色彩を強めるトランプ政権に対し再考を促す意図があると同時に、日中関係を改善することで外交的成果を得たい思惑があるのではないかとも受け取れます。
特に、都議選大敗で、こうした動きが一層強まることが予想されます。

 しかし、こうした動きは、覇権拡大の意図を持つ中国に加担するということであり、それは近い将来、この日本が、脅威にさらされる立場に追いやられることは、火を見るよりも明らかです.
 

 日本は、中国が主導する計画への参加に対して慎重であるべきと考えます。
よもや、目先の支持率回復のために、今までの立場をいとも簡単に変えてしまうようなことはしてはなりません。

 むしろ、ある意味で保護主義の対極にあるグローバリズムの負の側面に目を向けて、日本経済を強化することを考えるべきではないでしょうか。