韓国の文政権は、韓国国内で配備が始まった米軍の弾道ミサイル迎撃システム「THAAD」について、追加搬入の経緯について調査を開始し、配備阻止あるいは撤回に繋がるような動きを見せています。
これに対し韓国の国防相は、米国のマティス国防長官との会談で、一連の文政権の動きは配備決定の変更を試みるものではないと強調し、火消しに動いているようです(※)。
しかし、文大統領は大統領就任前からTHAAD配備に批判的な上、米国に依存する自国の安全保障体制に疑問を呈していました。
北朝鮮との関係改善に意欲を見せる文大統領は、今後、北朝鮮との関係改善の過程で、米韓同盟を解消し、中国との関係に軸足を移す可能性についても考慮しておく必要があるのではないでしょうか。
もしもそうした事態になった場合、日本の安全保障に大きな影響を及ぼします。
現在は曲がりなりにも協力関係にある日韓の防衛当局の関係見直しが必要になりますし、在韓米軍の撤退に伴う極東全体の米軍の再編、そして、韓国が配備している米国製のイージス艦や戦闘機などの軍事技術の流出の可能性など、懸念される事項が多々あります。
米国も韓国との関係を楽観的に考えている訳ではないと思いますが、文政権の誕生で、韓国が日米側に属さない国になる可能性があることを認識しておく必要もあると考えます。
※:6月7日付産経新聞http://www.sankei.com/world/news/170603/wor1706030082-n1.html
【参考】:大川隆法著『文在寅 韓国新大統領守護霊インタビュー』幸福の科学出版http://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=1860