米国がパリ協定からの離脱を決めたことで、日本もパリ協定からの離脱を真剣に検討すべきではないでしょうか。
パリ協定から離脱した国は環境関連の技術開発が立ち遅れて、国としての国際競争力が低下するとの声がありますが、本当にそうでしょうか。
世界最大の温室効果ガス排出国である中国がパリ協定に参加することが決まった時は、既に参加を決めていた国々などから評価する声が上がりましたが、実は、パリ協定における中国の削減目標は、二酸化炭素排出量を2030年まで増加させることができる内容となっており、実質的に“削減”目標とはなっていないのです。
一方で日本は、2030年までに2013年比で26%の削減となっています。
福島第一原発の事故以降、再生可能エネルギーによる発電が増えているとは言え、各地の原発の安定的な再稼動の見通しが立たない中で、火力発電に頼らざるを得ないのが日本の現状です。
しかも、既に環境技術が高い日本は、削減の余地が大きくなく、削減目標の達成は容易ではありません。
つまり、中国は経済成長を犠牲にすることなく目標を達成できますが、日本では経済成長に悪影響を与える可能があるのです。
日本でも、産業界への温室効果ガス排出規制を撤廃することで、製造業の国内回帰を後押しすることが可能です。
そもそも、地球温暖化の原因が人間の活動で生じる二酸化炭素であるとする考え方には大きな不確実性があるわけですから、日本の国益が侵害されるような国際的な枠組みからは離脱すべきではないでしょうか。
【参考】:6月3日付幸福実現党プレスリリース「米大統領によるパリ協定離脱表明を受けて(党声明)」https://info.hr-party.jp/press-release/2017/4762/