トランプ大統領は、地球温暖化対策の国際的な枠組みである「パリ協定」から離脱すると正式に発表しました。
これに対し米国内外から批判の声が上がっており、マスコミの報道を見る限りトランプ大統領を擁護する声はほとんどありません。
しかし、地球温暖化の原因はさて置き、選挙戦でトランプ大統領はパリ協定からの離脱を明言しており、公約を実行したに過ぎないと考えれば、トランプ大統領側に一定の正当性があるということは否めません。
また、現在の地球環境が温暖化しているとした場合、その主因が人間の活動によって生じた温室効果ガスであるという考え方に、多くの科学者が賛同していることは事実ですが、一方で、別の考え方を取る科学者も少なからずいることも事実です。
例えば、CO2などの温室効果ガスの増加に比例して地球の平均気温が高くなっているということに関しては、温暖化の結果として海中などからCO2が放出され大気中のCO2濃度が高まっているという説があります。
また、そもそも地球は温暖化しているのではなく、むしろ寒冷化に向かっているという説があり、その場合、人間活動に与える負の影響は温暖化よりも大きいため、寒冷化を抑制するために温室効果ガスを有効に使うべきとの考え方もあります。
いずれにせよトランプ大統領のパリ協定からの離脱の理由は、雇用の創出など米国内の経済的利益の観点のみで語られることが多いのですが、トランプ大統領が過去に「温暖化はでっち上げだ」と言っているように、パリ協定自体が仮説に基づいて成り立っている可能性があることもトランプ大統領は理解しているのではないでしょうか。