今週、米海軍の空母「ニミッツ」が西太平洋に向けて米西海岸から出港する予定です。
既に、朝鮮半島沖に展開している空母「カール・ビンソン」と交代すると見られていますが、同海域には他に空母「ロナルド・レーガン」も展開しているため、一時的にせよ特定の海域に空母3隻が同時に展開することになります。
米国本土以外で、平時に空母3隻が展開することは極めて異例です。
空母3隻で作戦用航空機は200機近くにものぼり、随伴する巡洋艦や駆逐艦などに搭載された地上攻撃用の巡航ミサイルの数も数百発に及ぶと見られます。
米国は、武力行使を行う際、空母などの戦力を集中させますから、今回の米軍の動きは北朝鮮に対する強力な牽制となります。
こうした米軍の動きに対して敏感に反応するように北朝鮮は、地対空ミサイルの発射実験とする映像を公開しました。
北朝鮮が、弾道ミサイル以外の発射実験の映像を公開するのは異例ですが、米軍の圧力には屈しない姿勢を示したとも取れます。
北朝鮮への武力行使は、隣接する韓国が北朝鮮の攻撃を受け甚大な被害が予想されるため、実際には踏み切れないというのが、大方の見方です。
しかし、トランプ大統領は、決断しきれなかった前政権とは異なります。
我が国も朝鮮半島有事を想定した準備を怠ってはならないと考えます。