一定の所得以上の介護サービス利用者の自己負担割合を、現在の2割から3割に引き上げることなどを盛り込んだ介護保険制度関連法案が、成立する見通しとなりました。
急速な少子高齢化の進展に伴い、社会保障制度の財政基盤は大きく揺らいでいるので、介護保険制度を含め社会保障制度の抜本的な改革を急がねばなりません。
私の知人に働きながら家族の介護をしている方がいます。
その方は、昼間は会社で働き、朝の出掛ける前と、夕方の帰宅した後は、付ききりで介護をしているので、ほとんど自分の時間は取れないと話していました。
それでも、家族の面倒はできるだけ自分でみたいと、公的なサービスの利用は最小限に留め、一生懸命に介護をしています。
その方で印象的だったのは、「一生懸命に自らが介護をしても、行政上の恩恵はあまりない。むしろ、介護することを諦めて公的な介護サービスなどを利用したほうが、手厚い保護を受けられる」と話していたことです。
家族を介護することは、想像以上に大変でしょうし、また尊い行為でもあります。
しかし、ある意味で他人に介護を任せることを促す制度では、社会保障費は増大の一途となるのもうなずけます。
やむを得ない事情のある方は、上手に社会保障制度を利用すべきだと思いますが、一方で、国に全てを委ねるような考えでは、国家に隷属することにもなりかねません。
やはり、社会保障は自助努力の精神を基調とする制度へ移行すると共に、家族の支え合いを支援する仕組みを整えていかなければならないと考えます。
その根本には、人は何のために生まれてきたのかという人生の目的と使命を明確に持った人生観を基に家族の絆を深めると共に、利自即利他、愛の精神を根底に据えた社会的土壌の醸成が必要です。
それが幸福実現党の掲げる社会保障施策の精神であると考えます。
【参考】:「幸福実現党の政策」https://hr-party.jp/policy/