政府は、北朝鮮の弾道ミサイルを想定し、都道府県の担当者に対し、ミサイルが落下した際に住民がとるべき行動などについて周知するよう要請しました(※)。
具体的には、「屋外では頑丈な建物や地下街などに避難するか物陰に身を隠す」、「屋内では窓から離れるか窓のない部屋へ移動する」などです。
しかし、北朝鮮の弾道ミサイルの弾頭には、通常の爆薬の他に、核や生物・化学兵器まで想定されるにもかかわらず、今回政府が示した説明は、要するに竜巻や突風の発生が予想される際に気象庁などが注意を呼びかける内容と同じということになります。
これでは誰もがたいへん心もとない気持ちになるのではないでしょうか。
明らかに、歴代の政府が対策を怠ってきたということに他なりません。
ですから、自衛隊のPAC3とイージス艦が弾道ミサイル防衛の頼みの綱と言うことになります。
しかし、PAC3の迎撃範囲は数十キロメートルでしかなく、事実上、重要施設の防衛でしか機能しません。
また、既存のイージス護衛艦6隻のうちで弾道ミサイル迎撃用のSM3を発射できるのは4艦のみであり、1艦当たり理論上は最大90発程度のSM3を搭載できますが、実際は、他の対空ミサイルや対潜ミサイルを混載しなければならないため、SM3の数は制限されます。
しかも、イージスシステムで同時対処できる弾道ミサイルの数は数発程度とも言われており、無誘導で発射される北朝鮮の弾道ミサイルは、事実上、同時発射できる数に制限がないため、飽和攻撃をされればお手上げです。
8年前の立党以来、国防の危機を訴えてきた幸福実現党の声に耳を傾けておけば、北朝鮮の弾道ミサイルに対し、ここまで脆弱な状況ではなかったはずです。
※:4月21日付NHKニュースhttp://www3.nhk.or.jp/news/html/20170421/k10010956691000.html?utm_int=news-politics_contents_list-items_012