ロシアのプーチン大統領は、ロシアの核戦力強化の必要性を訴えました。
これは米国などの弾道ミサイル防衛システムを突破することを念頭に置いた発言と見られています。
米国のオバマ大統領は、就任直後の演説で核廃絶に取り組むことに言及してノーベル平和賞を受賞しましたが、任期中、実際は核戦力の維持に努めたという印象が強く、核廃絶を期待する人々からは失望の声が聞かれています。
一方で、米国の核戦力が横ばいの中、中国は質量ともに核戦力を大幅に増強していますし、北朝鮮なども新たに核兵器を保有するに至っています。
これに加えて、今回のプーチン大統領の核兵器強化の発言ですから、皮肉にもオバマ大統領の弱腰とも取れる姿勢が、米国の核戦力の相対的な低下と抑止力の低下を招いたとも言えます。
今回のロシアのプーチン大統領の発言に呼応する形で、今度はトランプ次期大統領が、米国の核戦力の強化と近代化の必要性に言及しました。
もちろん、核廃絶は目指すべき理想であり、トランプ氏も十分認識していると思われますが、現実の国際政治の中で、核抑止力を確保しつつ、外国の核兵器増強の試みを牽制する意味で、米国の大統領として現実的な判断と言えるのではないでしょうか。
オバマ大統領は、任期中、世界秩序に混沌をもたらした側面がありますが、トランプ大統領の登場で、世界秩序がどのように変化するのか見物です。
【参考】:大川隆法著『繁栄への決断 「トランプ革命」と日本の「新しい選択」』幸福の科学出版http://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=1785