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2016/10/13【世界で最も貧しい国から脅される日本】

 8月の終わりに台風10号が、観測史上初めて岩手県に上陸してから日本海に抜けたのは記憶に新しいところです。
台風10号はその後、温帯低気圧に変わり大陸へと向かい、北朝鮮北東部では大雨により大規模な水害に見舞われた模様です。

 その復旧作業とされる北朝鮮国内の映像が放送されましたが、重機はほとんど見られず人海戦術で作業にあたっており、資材不足のためか、日本ではインフラ構築にはほとんど使われていない日干しレンガをつくる様子まで映っていました(※)。

 このように北朝鮮国民が困窮する中で、北朝鮮指導部は核開発に力を入れ、既にいくつかの核攻撃手段を有していると見られています。
このまま北朝鮮の核開発が進展すれば、核弾頭搭載の弾道ミサイル潜水艦が就役する事態も時間の問題と見られています。

 現在の日本は、満足に災害復旧を行えないような貧しい国に、核兵器によって脅される事態が現実化しつつあります。
万一、日米同盟が弱体化した時に、北朝鮮が核兵器をチラつかせて我が国に様々な要求を突き付けてきたとしたらどうするのでしょうか。
人命が第一と考えて要求に屈するのでしょうか。

 そうした事態に備えるために、今から我が国の核装備を検討しておく必要があるという意見もあります。

 折しも国連では、核兵器禁止条約をめぐる議論が行われており、日本が核兵器廃絶の決議案を提出しようとしていますが、こうした動きは自国の安全保障に大きな制約を加えることになってしまいます。

 核兵器廃絶の理想は理解できますが、現実の国際政治を踏まえれば、中国や北朝鮮が核兵器廃絶に従うことは考えられず、日本はむしろ最低限の「抑止力」として核装備を検討しなければならない状況にあるのではないでしょうか。

※:10月11日付NHKニュースhttp://www3.nhk.or.jp/news/html/20161011/k10010726081000.html?utm_int=nsearch_contents_search-items_001