天皇陛下が国民に向けて「お気持ち」を表明されました。
その主旨は、象徴天皇としての御立場への配慮などから必ずしも直接的な表現ではありませんでしたが、「生前退位」の意向がにじみ出るものでした。
現在の憲法及び皇室典範では、生前退位は認められていないとの解釈が一般的ですので、今後、政府を中心に、今回のお気持ちの表明を十分に忖度して、憲法改正を含め、皇室のあり方を議論する必要があります。
これに合わせて幸福実現党が発表した声明(※)の中にもありますが、与党である自民党が示している改憲の草案には、天皇を元首と定めています。
現在の日本の元首は首相ですが、仮に自民党案のように天皇を元首と定めた場合、国際的にも天皇に政治責任や戦争責任が及ぶ可能性が生じてしまいます。
そうすると、あまり考えたくありませんが、万一、先の敗戦のような事態となれば、数千年にも及ぶ皇室の伝統が続かない危険性もあるということを考える必要があります。
ですから、皇室を守るためにも、天皇が政治的な存在ではなく宗教的・文化的存在であるということの意味を深く考えた上で、皇室のあり方を議論すべきではないでしょうか。
※:8月8日付幸福実現党プレスリリース「天皇陛下の『お気持ち』の表明を受けて(党声明)」https://info.hr-party.jp/press-release/2016/3455/