天安門事件から27年が経ちました。
事件の全容は未だに明らかになっておらず、事件を矮小化したいという意図を持った中国政府の発表さえで死者が319人ですから、実際の犠牲者数はその何倍にも上ることは想像に難くありません。
しかし、中国政府は、天安門事件に関わる情報を厳しく制限しており、インターネット上で事件に関わる情報を表示させなかったり、未だに犠牲者の遺族を監視したりしています。
中国政府は、今後も事件の再評価は行わないとしており、このままでは事件の矮小化どころか、事件そのものが無かったことになってしまいかねません。
中国は、先にいわゆる南京大虐殺に関するとされる資料をユネスコの世界遺産に、資料の全貌を開示しないまま登録させました。
しかし、様々な証言や証拠から、南京大虐殺なるものは無かったことは明らかであり、これは中国政府によるユネスコの記憶遺産の政治利用そのものであることがわかります。
であるなら、自由を求めて一党独裁体制を批判して若者たちが立ち上がった天安門事件こそ、もみ消されて封印されないように、記憶遺産に登録すべきです。
中国では、天安門事件と共に文化大革命の全貌も明らかになっていません。
数千万人とも言われる犠牲者を出した文化大革命については、中国共産党の機関紙でも誤りであったことを認める記事も見るようになりましたが、文化大革命は人類にとっての汚点とも言える事件でした。
文化大革命も事件を風化させないために記憶遺産に登録してはどうでしょうか。