米国のホワイトハウスは、先のオバマ大統領の広島訪問に関して、「オバマ大統領は謝罪するために行ったのではない。
アメリカ人は第2次世界大戦で自由を守ったことを今も誇りに思っている」としています(※)。
原爆投下を今も正当化する世論に配慮しての言葉とも取れますが、米国が「自由を守った」という部分にも疑問を感じます。
米国は自由の大国であり、自由を抑圧する日本の軍国主義から世界を守ったというイメージがあるかもしれませんが、本当にそうなのでしょうか。
例えば、先の大戦では、ハワイの真珠湾以外にも、緒戦でフィリピンやマレー半島などでも日本軍は連合国軍と戦いました。
では、なぜ、フィリピンに米軍がいたのでしょうか。
なぜ、マレー半島に英軍がいたのでしょうか。
当時、欧米列強は、アジア諸国を植民地化し、又は植民地化しようとしていたからなのです。
当時の日本には、そうした欧米の支配からアジア諸国を解放するという大義があったのです。
日本は敗戦してはしまいましたが、結果的に戦後、アジア諸国の独立に繋がっていきました。
ですから、米国が「自由を守った」という考え方は必ずしも正しくないのではないでしょうか。
こうした事情もあって、原爆投下の正当化と同様に、米国は先の大戦での日本が可能な限り悪であってほしいのです。
この考え方は、中国の方針にも通じます。
中国共産党政権は、民主主義的な手法に基づいて成立した政権ではないため、一党独裁政権を正当化するために先の大戦での日本が悪であってほしいのです。
これが、南京大虐殺の捏造に繋がっています。
歴史認識の問題は、欧米が中国に対して強く出ない理由の一つがここにあるのではないでしょうか。
日本は、歴史認識について、ゆるがせにせず毅然とした態度で臨む必要があります。
※:6月2日付NHKニュースhttp://www3.nhk.or.jp/news/html/20160602/k10010543621000.html?utm_int=news-international_contents_list-items_011