ソマリア沖に派遣されている海上自衛隊の護衛艦が、民間国際交流団体「ピースボート」の民間船を護衛したとのことです(※)。
この民間船が、海賊が出没する海域を航行する際に、この民間船を利用した船旅を企画した会社が護衛を依頼した模様です。
ピースボートはコメントする立場にないとしていますが、ピースボートは海賊対策での海上自衛隊の派遣に反対しているだけに、主張と矛盾しているとして批判が出ているとのことです。
今回のような旅行に限らず、国際貢献など海外で民間人が活動する際は、現地の治安が不安定であるために安全を確保できない場合があります。
その際、状況に応じて自衛隊を派遣して安全を確保することは、日本が責任あるリーダー国家となるために必要なことではないでしょうか。
確かに、日本は海外に軍事力を展開しないことで、日本の民間人が現地で活動しやすい場合もあるでしょう。
しかし、万一の際は、国連軍を含めた外国の治安部隊に頼ることになるのではないでしょうか。
その際、「日本は海外派兵が禁じられているので、外国の軍隊の皆さん、命がけで守って下さい」という考えでは筋が通りません。
「軍事力以外の分野で国際貢献をするのが日本のあり方だ」というのは、見方によっては、自らの命は危険にさらさないという都合の良い考え方にも思えます。
やはり日本は、責任あるリーダー国家として、海外でも軍事力を展開して必要な役割を果たすべきです。
その際に、重要になるのが「正義」という観点であると考えます。
※:5月17日付産経新聞http://www.sankei.com/politics/news/160517/plt1605170038-n1.html