中国政府は、中国国民による海外でのいわゆる「爆買い」を苦々しく思っているようです。
中国政府は、中国人が海外で買ったものを自国に持ち込む際の課税を強化しました(※)。
今回の課税強化で、自国民が海外で消費するよりは、国内で消費するよう促したい思惑があるようですが、もともと爆買いは自国の商品が信頼できないために行われている部分があるので、その信頼が伴わないままで、どこまで中国国内の消費拡大に結び付くかは不透明です。
ただ、こうした制度の改定が唐突に行われるのは、中国という一党独裁国家の真骨頂です。
現在では、日本国内でも中国人観光客による爆買いを当てにしたビジネスを展開している企業も多くなっています。
しかし、中国政府がその気になれば、いつでも爆買いに終止符を打たせることができるということを心得ておく必要があります。
中国は、爆買いの継続を外交カードとして利用することも十分考えられるのです。
ですから、中国の経済力に過度に依存すると、中国の横暴に対して、強い反論ができなくなります。
それは、政治的な独立を失うということに繋がります。
※:4月9日付NHKニュースhttp://www3.nhk.or.jp/news/html/20160409/k10010473471000.html?utm_int=news_contents_news-genre-international_002