1月
07

2016/01/08【中国は市場経済ではない】

 中国当局は今年に入って、中国の株式市場で株価が急落するなどした際に、一時的に取引を停止するいわゆる「サーキットブレーカー」制度を導入しました。
 

 この制度では、株価が7%以上変動するとその日の取引を停止するものですが、制度の導入から一週間も経たないうちに、既に2度発動しています。

 更に、中国当局は、上場企業の大株主が大量の売り注文を出すことを制限する措置を発表しました(※)。
これらの制度により株主は保有する株を売りたいときに売れないということであり、株式市場の大前提である自由な取引が制限されるものです。
 

 中国は、株価の急落に神経を尖らせており、株式市場発の経済の混乱をなりふり構わず避けたい思惑が見て取れます。
別の見方をすれば、如何に中国経済が危機に瀕しているかということを示すものではないでしょうか。
中国は、「政治は共産主義で、経済は自由な市場経済」などと言われることがありますが、実態は、経済にも共産党の意向が強く反映されているということを忘れてはなりません。

※:1月7日付NHKニュースhttp://www3.nhk.or.jp/news/html/20160107/k10010364141000.html