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2016/01/05【香港の出版の自由を弾圧か】

 中国共産党に批判的な書籍を扱う香港の書店の関係者が、相次いで行方不明になっており、中国当局に拘束されたとの見方があります(※)。
 

 この見方が正しいとすると、ますます香港の自由への締め付けが強まっているということです。
 

 しかし、台湾の総統選挙を間近に控え今回の事件は、「一つの中国」という考えのもとで中国に融和的な国民党の候補にはマイナスに作用し、中国とは距離をおく民進党の候補にはプラスに作用するはずなので、時期的に不可解とも言えます。
 

 穿った見方をするならば、中国の国民の不満が一段と大きくなっており、中国共産党が思った以上に逼迫した状況におかれているということなのかもしれません。
 

 一方で、「一つの中国」という考え方は、一国二制度ということを意味するのかもしれませんが、国力の違いから考えれば、台湾が中国に飲み込まれることを意味します。
しかし、考え方を変えれば、台湾が中国を民主化することも可能かもしれません。
民主主義が必ずしも完璧な政治制度ではないと思いますが、少なくとも中国共産党による一党独裁よりはましです。香港と共に台湾は、中国共産党の圧力に屈せず、中国の国民に対して民主化のお手本を示していくことが重要ではないでしょうか。

※:1月4日付NHKニュースhttp://www3.nhk.or.jp/news/html/20160104/k10010360101000.html