大阪府知事選と大阪市長選の投票が終了し、どちらの選挙も大阪維新の会の候補者が当選確実となりました。
大阪維新の会は選挙戦で大阪都構想を前面に掲げていたことから、大阪都構想は再度実現に向けて動き出すこととなります。

　しかし、今年５月に行われた住民投票で大阪都構想は否決されたはずですから、あの住民投票の結果はいったい何だったのか疑問が残ります。
今回、大阪維新の会の候補者に投票した有権者も、大阪都構想の推進一点で投票したという人ばかりではないはずです。
　

　また、敗れた自民党推薦の候補者も、共産党が支援したという点でも、選挙の大義を分かりにくくした要因となったのではないでしょうか。
経済政策一つとっても、橋下府政・市政下で低迷した大阪経済の復活が自民党推薦の候補者に期待されていたはずですが、そもそも自民党と共産党が目指す経済政策が同じというはずはないので、すんなりと投票する気になれなかったのではないでしょうか。

　今後、大阪都構想という地方自治権を拡大する方向に政治が動いていきそうですが、この動きが日本の力を奪っていかないか注視する必要があります。
各地方が一つの方向に向かってそれぞれの強みを発揮していければいいのですが、中国の脅威が拡大する中で各地方がバラバラに動くことは国力を弱めることに繋がります。