フランスのパリで大規模なテロ事件があり、120人以上もの犠牲者が出ている模様です。
犠牲となった方々のご冥福を心よりお祈りするとともに、民間人を標的としたテロは強く非難されなければなりません。
安全なはずの先進国でこれほど多くの方々が亡くなったことにフランス内外で大きな衝撃が走っていますが、シリアなどでは連日多くの民間人が犠牲になっていることに対しては少し不感症になってはいないか考える必要がありそうです。
フランスのオランド大統領は今回の事件をISによる犯行との見方を示しました。
現在、欧州諸国の間では、中東などからの難民や移民の大量流入が問題となっており、その対応が迫られている中でのISによると思われる犯行で、イスラム教徒への偏見が助長されないか心配されます。
前回のシャルリエブド紙の事件の際もそうでしたが、もともとのイスラム教の教義は穏健で、ほとんどのイスラム教徒は善良な人々ですので、宗教間や人種間の対立が深まらないことを願いたいと思います。
一方で、中国も今回の事件に際し習近平主席が、「テロは人類が直面する共通の課題だ」と述べてフランスへの支持を表明しています(※)。
しかし、今回の事件を、中国がウイグル自治区などで行っているイスラム教徒などへの弾圧を正当化しかいかどうかが懸念されます。
東トルキスタンという独立国であったウイグル自治区は、中国による占領政策のもとで過酷な弾圧を受けているのであり、国際社会はウイグルの人々にもっと支援を差し伸べる必要があるのではないでしょうか。
※:11月14日付産経新聞http://www.sankei.com/world/news/151114/wor1511140034-n1.html