スガシカオさんが歌っている「Progress」という曲の中に、「ぼくらは位置について 横一列でスタートをきった」というフレーズがあります。
「Progress」はkokua(コクア)という、「武部聡志、スガ シカオ、小倉博和、根岸孝旨、屋敷豪太という、まさに音楽のプロフェッショナル達によって結成されたスペシャル・ユニット」名義の曲で、紅白歌合戦でも披露されたヒットソングです。
作詞したスガシカオさんには歌詞に込めた思いがあると思いますし、曲を聴く人それぞれにも様々な解釈があると思います。
「同じ学校や会社に入った同級生や同僚が、今はどんな境遇でどんな道を歩んでいるのか」ということを思い浮かべる人もいるかもしれません。
私には、「この世に生まれたばかりの赤ん坊は、誰しもゼロからのスタートなんだ」ということも思い浮かびます。
輪廻転生している私たちの魂は、その過程で悟りの度合いに差が生じると言われていますが、どんなに進歩した魂でも、この世に生まれ落ちた時点では、皆等しく裸一貫から人生が再び始まっていくのです。
もちろん、肉体的な才能や、生まれ落ちた環境といったものも、その人の人生に影響を与えると思いますが、どんなに偉大な人も、どんなに成功した人も、例外なく人並み以上の努力をしたことは間違いないのではないでしょうか。
必ずしも数学的に努力に比例した成果が表れる訳ではないと思いますが、それでも最終的には努力に応じた結果が表れてくるものです。
多くのアスリートが、「為した努力は裏切らない」と、自己信頼の核心について発言しています。
仏教思想の根幹である「縁起の理法を信じて精進を重ねること」が人を真なる幸福へと導きます。
「努力即幸福」、私はそうした想いで何事にもあたっていきたいと思います。
公共放送であるNHKは、とかくその中立性が問題になることがありますが、良質な番組も数多くあると思います。
「プロフェッショナル 仕事の流儀」の10周年特集を観て感慨に耽けさせられました。