安倍首相は、米海軍の原子力空母「ロナルド・レーガン」を視察しました。日本の現職首相が米空母に乗艦するのは初めてとのことです(※)。
「ロナルド・レーガン」は、強い米国を標榜し、東西冷戦を西側の勝利という形で平和裏に終結させた米国の元大統領、故ロナルド・レーガン氏の名前を冠した空母です。
今月、同じ原子力空母である「ジョージ・ワシントン」と交代して、新たに日本に配備されました。
この空母「ロナルド・レーガン」は、東日本大震災の際に真っ先に現地に駆け付け、多数の被災者を救助・支援した米艦であり、災害の際にも空母は高い能力を発揮することを知らしめました。
「ロナルド・レーガン」の貢献に対しては、被災地からも多くの感謝の声が寄せられています。
そして、あまり知られていませんが、空母「ジョージ・ワシントン」も、震災の際に日本に大きく貢献していました。
震災当時、尖閣諸島周辺では中国公船の動きが活発化しており、尖閣諸島の領有権を主張する中国が、震災の混乱に乗じて尖閣諸島を強硬的に占拠する懸念がありました。
当時、自衛隊は震災対応に忙殺されている状況でしたから、「ジョージ・ワシントン」が東シナ海方面に回航することで中国に対する睨みを利かせる形になり、中国の暴発を未然に防いだ側面があるのです。
両艦の活動からも、日本が大災害の際も安全保障も、日米同盟によって守られているということが分かります。
従って、日米同盟をより強固なものとする安保法制の成立は、日本を守る上で間違った選択ではなかったということが分かると思います。
※:10月18日付NHKニュースhttp://www3.nhk.or.jp/news/html/20151018/k10010274371000.html