安倍首相は、第3次安倍改造内閣の人事を発表しました。
閣僚の顔ぶれは、初入閣が9人、再入閣が1人、留任が9人となっています。
安倍首相は、改造内閣発足後の記者会見で、一億総活躍社会の実現に向けて経済最優先で取り組むとしています。
安倍首相の掲げる経済最優先は良しとして、急ぐべき具体的な経済政策はこれから取りまとめるとのことですが、経済最優先というのであれば、「再来年に控えている消費税の10%への再増税が景気の冷え込みにつながるという過去の教訓から、消費増税こそ撤回すべきではないか」というのが自然な考え方と思えてはなりません。
景気回復の足取りがおぼつかない中で、600兆円のGDPを目指す強い経済、出生率の向上を目指す子育て支援、介護離職ゼロを目指す社会保障などといった「新三本の矢」というアクセルを踏んでも、消費増税という確実に消費を冷え込ませるブレーキを踏んでしまえば、新三本の矢は折れてしまうのではないでしょうか。
また、安倍首相は、経済を前面に掲げることで、先の安保法制成立に伴う世論の批判を逸らそうとしているのかもしれませんが、本当に国民の安心安全を守りたいのであれば、国防強化を怠ってはなりません。
ですから、安倍首相は、自らが掲げていた「戦後レジームからの脱却」を果たすよう、今度こそ憲法9条の改正を正々堂々と訴えてほしいと考えます。