国連総会への出席などのためニューヨークを訪れている安倍首相は、常任理事国入りを目指すドイツ、インド、ブラジルの首脳と会談を行いました。
会談では、安保理改革の早期実現に向け、加盟国への働き掛けを加速することなどを確認したとのことです(※)。
日本などが新たに常任理事国入りするためには、国連全加盟国の内の3分の2以上の賛成と、現在の常任理事国全5カ国の賛成が必要です。
しかし、常任理事国には拒否権など極めて大きな特権が与えられているため、常任理事国の中には常任理事国を増やすことに難色を示している国があります。
とりわけ中国は、日本の常任理事国入りに難色を示しているとされます。
日本の国力や国際貢献の実績、それに米国に次ぐ世界第2位の規模の国連分担金などを考慮すれば、日本の常任理事国入りは相応しいものです。
むしろ中国こそが、国連憲章に定める国連の目的に合致した行動をしているのか大いに疑問視されるのが国際情勢の現状です。
具体的には、中国は最近でも、南シナ海や東シナ海などで軍事力を行使して他国を威嚇していますし、侵略したチベットやウイグルなどで弾圧を続けているという事実が報道されているからです。
また、民主化を求める人々に対しても弾圧を行っています。
中国の振る舞いは、国連の目的である国際の平和と安全、諸国間の友好関係の発展、人権および基本的自由の尊重などからかけ離れています。
「中国の振る舞いは国際ルールと合いいれないことが多いからこそ常任理事国として国際社会に関与させて自制させる」という考えもありますが、国連の目的に合致した行動がとれないのであれば、国際社会は中国を常任理事国から除外することを考えるべきではないでしょうか。
※:9月26日付共同通信http://www.47news.jp/CN/201509/CN2015092601001327.html