安倍談話が発表され、案の定、村山・河野談話を引き継ぐ内容となりました。世論の動向、内閣支持率、外国の反応などを考慮して今回の談話の内容になったのでしょうが、この談話で歴史認識の問題に一区切りつけたいという安倍首相の思惑とは裏腹に、将来に対し禍根を残すことは明らかです。
「侵略」、「植民地支配」、「反省」、「お詫び」の4つのキーワードへの言及が焦点とされてきました。
今回の談話では、それぞれぼやけた表現で様々に解釈できる余地を残しているようにも取れますが、4つ全てに言及しており、本質的に村山・河野談話と同様の自虐史観を上塗りするような談話です。
村山・河野談話発表後も、中韓が日本に対して繰り返し謝罪を要求するのは、要求することに政権への利益や国益を見出しているからです。
「本当に謝罪したのであれば、次は行動で表せ」というのが中韓の常套句です。具体的には、戦後処理の問題は解決済みであるにもかかわらず、尖閣諸島や竹島をはじめとした領土の要求や、戦時補償の要求などを突き付けてくることになるでしょう。
本来であれば、政府は、歴史的事実に照らし合わせて、前出の4つのキーワードのどこに誤りがあるのか内外に説明を尽くし、村山・河野談話を撤回した上で新たな談話を発表すべきでした。
今回の安倍談話は、村山・河野談話と同様に撤回すべき対象となりました。幸福実現党は、安倍談話を受けて声明を発表しています(※)。戦後レジームからの脱却を掲げた安倍首相にその気概がないのであれば、幸福実現党が日本の誇りを取り戻す砦になることを期待したいと思います。
※:8月14日付幸福実現党プレスリリース「『戦後70年談話』を受けて(党声明)」http://info.hr-party.jp/press-release/2015/4585/