近年の脳科学の進展もあって、「人間の本質は脳である」という考えの人が増えているような気がします。
一方で、コンピューター技術の進展で、近い将来、人間の脳を超える人工知能(AI)が出現すると予想されています。
現在の技術では、AIは記憶能力や情報処理能力で人間の脳を凌駕しているものの、創造性や自己認識といった部分では人間の脳に及ばないと見られています。
しかし、いずれこうした部分もAIが能力を獲得し人間をしのいでいくと言われています。
では、AIが人間の脳を越えた場合、人間は尊い存在と考えられていますが、同じようにAIも尊い存在ということになるのでしょうか?
私は、人間が尊いというのは、「人間の本質は脳である」ということではなく、「人間の本質は霊である」からだと考えます。
人間は、神仏より分かれた霊や魂といったものが本質であるからこそ尊いのではないでしょうか。
「人間の本質は脳である」という考えでは、「人が死んで脳細胞が壊れてしまえば何もかもおしまい」という考えに至る訳ですが、それが「だから今を楽しく生きなければ損だ」と享楽的な考えに繋がるのであれば、なお問題です。
お盆が近づき、お墓参りの機会が増えると思いますので、霊や魂の存在について考えてみました。