7月1日から「国外転出時課税制度」が始まりました。
この制度は、1億円以上の対象資産を所有している人が、国外へ転出する際に、その対象資産の含み益に所得税及び復興特別所得税が課税される制度です。
対象資産は有価証券で、株式売却益などに税金がかからないタックスヘイブンなどで資産を売り、課税を逃れることを防ぐ狙いがあります(※)。
お金持ちが国外へ流出することを防ぐ狙いがあるようにも見えますが、日本を富ませるという観点では、筋のいい政策とは思えません。税収を上げたいのであれば、世界から富裕層が転入したくなるような税制にすべきではないでしょうか。
具体的には減税や税制の簡素化の実施です。
増税や課税強化は、長い目で見ると経済を冷え込ませ、結局は税収を減らしてしまう可能性があります。
減税は、それ自体で経済の活性化が期待できますし、世界からお金持ちが集まれば、一層経済活動が活発化することが期待できます。
目指すべきは、お金持ちを叩いて平均化することではなく、お金持ちを含め全ての国民が豊かさを求めて向上していける政策ではないでしょうか。
※:7月1日付日本経済新聞http://www.nikkei.com/article/DGXLASFS30H53_Q5A630C1EE8000/