ギリシャのデフォルトが危惧されています。
デフォルトとは、ギリシャが借り入れていた債務の償還を履行できなくなることで、6月30日に国際通貨基金からの返済期限を迎えます。
7月以降も、民間債権者へのギリシャ国債の利払いや、欧州中央銀行が保有するギリシャ国債の返済が控えています。
共通通貨ユーロ圏に属するギリシャがデフォルトに陥った場合、ギリシャはユーロ圏からの離脱を余儀なくされるとの見方が有力です。
その場合、ギリシャの通貨であったドラクマの復活が予想され、国際的信用の低下などによるギリシャ国内での経済的な混乱が予想されます。
また、ユーロ自体の信用も揺らぐことが予想され、その場合、世界経済への影響が懸念されます。
6月29日の東京株式市場でもギリシャ危機の影響で大きく値を下げており、株安は他の市場にも連鎖しています。
そもそも、ユーロ圏は、経済規模や国民性など様々な要素が異なっている国々の通貨を統一することに無理があります。
今回のギリシャの例も、ギリシャの放漫な財政運営に端を発しているとは言え、国情に合った経済政策を取りにくい点が共通通貨の問題点の一つです。
その意味で、ギリシャとしてはユーロ圏離脱をチャンスと捉えることができるかもしれません。
多額の年金の支給への期待など国家に頼るのではなく、自らの手で経済を発展させていくことで豊かさを築いていくという決断をすれば、経済運営の自主性を得て現在の危機を乗り越えて行けるはずです。
ギリシャがそうした気概を示して前に進もうと決意したとき、日本はホワイトナイトとして支援を行うことも考慮してはどうでしょうか。