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2015/06/04【世界は中国に“いいかげんにしろ”と言うべきだ】

 フィリピンのアキノ大統領が国賓として来日し、国会で演説しました。
その中でアキノ大統領は、南沙諸島で岩礁の埋め立てを続ける中国を念頭に、「海洋や地域の繁栄が損なわれる危険にさらされている」との認識を示したうえで、日本とフィリピンが共同で中国に対処していくことを呼びかけました。

 中国は、岩礁を埋め立てた人工島を領土とし、領海をも主張しています。
明らかに国際法に反した行為ですが、中国に対する国際社会の批判は大きくないように感じられます。
米国は、中国に強い懸念を示していますが、衝突を回避したいあまり、過度の刺激を避けたいというのが本音のようです。

 経済規模が世界第二位となり、大きな軍事力を身に着けた中国は、国際社会が強く出てくることはないということを見透かして、既成事実を積み上げているのです。

 アキノ大統領は、昨年、国際社会に向けて「間違っていると思うことを認めてしまったら、(中国の)誤った意思が一線を越えてしまう。
世界は中国に『いいかげんにしろ』と言うべきだ」とも訴えています。
国際正義を踏まえれば、アキノ大統領の言葉はもっともです。

 具体的な根拠を示さずに主権を主張し、更には、当該地域で軍備拡張を進めている中国に対し、国際社会は批判を強めるべきです。
同時に、日本は、中国とフィリピンの国力の差は明らかなのですから、アジアのリーダー国家として気概を示して、フィリピンの期待に応えてあらゆる分野で支援を強化すべきではないでしょうか。