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2015/05/25【政府は正々堂々と真実を語れ】

 安全保障関連法案について中谷防衛相兼安全保障法制担当相は、自衛隊員のリスクが高まることはないという認識を示しました。
これに対し民主党の枝野幹事長は、事実誤認であるとし中谷氏を批判しています(※)。

 確かに、政府の示した安全保障関連法案で自衛隊の活動範囲が広がるにもかかわらず、自衛隊員のリスクが高まることはないという認識は道理に合いません。
枝野氏の言う通り事実誤認であるか、法案を通すための方便と見るべきでしょう。

 ただし、民主党など法案に反対する野党は、「自衛隊員のリスクが高まるから問題である」というスタンスですが、逆に「自衛隊員のリスクが高まったとしても、国民を守るためにやらなければならないことがある」ということを理解すべきではないでしょうか。
 

 その意味で本来は政府が、自衛隊員のリスクが高まることを正直に認めて、なぜその必要性があるのかをきちんと説明すべきだと考えます。
そもそも、リスクがあるからこそ自衛隊が活動するのであり、自衛隊が活動するにあたってそのリスクをどうコントロールするかを問題とすべきではないでしょうか。
もちろん自衛隊員の安全は最大限に配慮されるべきですが、自衛隊員の皆さんは国や国民を守るために厳しい訓練を重ねて命を張っているのであり、尊敬されるべき存在なのです。
 

 安全保障関連法により抑止力が高まることは事実であり早期の成立を目指すべきですが、リスクが高まることはないなどと説明していては、後々になって苦しい言い訳を強いられるのではないでしょうか。

※:5月24日付NHKニュースhttp://www3.nhk.or.jp/news/html/20150524/k10010090311000.html