大阪都構想の賛否を問う住民投票が17日に行われます。
私の住んでいる兵庫でも、同じ関西ということもあって大きな注目を集めています。
大阪都構想は、橋下大阪市長が率いる大阪維新の会が中心となって進めているもので、現在の大阪府と大阪市による二重行政の無駄を省くということが柱となっています。
大阪都構想には、メリットだけではなく、大阪都への移行による莫大なコストや、政令指定都市の強みが無くなるなどデメリットも存在するため、賛否が拮抗していると伝えられています。
しかし、大阪都構想とそれに伴う住民投票には、今回の住民投票の論戦ではあまり語られていない大きな問題があります。
それは、大阪都構想が日本の中央集権体制を崩す動きとなる恐れがあるからです。
橋下氏が目指しているのは道州制の導入であり、一見、各地方が切磋琢磨して伸びていくようなイメージがあります。
しかし、各地方が1つの方向に力を結集していくのならまだしも、各地方が独自の判断でバラバラの方向に進めば、それは国家解体の危機となります。
特に、強大な軍事力と経済力を背景に、覇権国家への野望を隠さない中国に接している状況では、逆に強力な中央集権体制こそが国家防衛の要となります。
そして、今回のような住民投票の拡大は、国の安全保障が一地方自治体の判断に委ねられることにも繋がりかねず、場合によっては日本の一部が他国の強い影響下に入る可能性も出てきます。
従って、私は大阪都構想には反対の立場です。
二重行政の弊害は、大阪府と大阪市の協力を強化することでも解消できる話です。
今回の住民投票は、国家の安全保障という観点からも考えてみる必要があります。
【参考】:5月12日付幸福実現党プレスリリース『大阪都構想の住民投票について(党声明)』http://info.hr-party.jp/press-release/2015/4254/