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2015/05/06【国を守るということはどういうことか】

 日本が国連の世界文化遺産への登録を目指している「明治日本の産業革命遺産 九州・山口と関連地域」について、ユネスコの諮問機関であるイコモスは、登録を勧告しました(※)。
 

 登録を目指しているこれらの遺産は、旧官営八幡製鉄所や萩市の松下村塾も含まれており、福岡・山口など8県にまたがっています。
イコモスの勧告は、登録に大きく影響するため、登録されれば、日本として昨年登録された「富岡製糸場と絹産業遺産群」に続いて15件目となります。

 イコモスは、「一連の産業遺産群は、西洋から非西洋国家に初めて産業化の伝播が成功したことを示す」と評価しているとのことですが、これらの遺産には別の側面もあります。
それは、日本が製鉄や造船に力を入れ急速に国力を高めるとともに、吉田松陰に代表されるように日本の近代化を成し遂げる上で思想面から大きな役割を果たし、結果として欧米列強による植民地支配を阻止したということです。

 今後、これらの地域では特に観光面での経済効果が高まるものと思われますが、それ以上に、「国を守るということはどういうことか」ということを考え直すきっかけになればよいと考えます。

※:5月5日付読売新聞http://www.yomiuri.co.jp/culture/20150504-OYT1T50084.html?from=ycont_top_txt