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2015/04/27【ネパール大地震】

 ネパールで大きな地震があり、現地を訪れていた日本人を含む多数の死傷者が出ている模様です。
被害でお亡くなりになった方々には心よりご冥福をお祈りするとともに、被災された方々には一日も早い復興を心より祈念申し上げます。

 この地域、エベレストなど世界屈指の高山があるヒマラヤは現在も造山活動が活発な地域と言われており、地震とは無関係な地ではありません。

 ネパールはヒマラヤ観光で知られる国ですが、決して豊かとは言えない国です。
今回の大規模な地震被害に際し、ネパールは自力で十分な救援活動が行えないため、国際社会による迅速な対応が必要とされ、日本を含む各国が続々と支援を表明しています。

 ネパールの首都カトマンズでは、近年大きな地震が無く、今回の地震により古くて耐震性の低い構造物が多く倒壊し、被害が拡大したと伝えられています。

 自然災害に接すると、天意と言うものを思わざるを得ませんが、今回のネパールでの地震にどのような意味があるのか私には分かりません。
しかし、何か感じるものもあります。

 近年のネパールは、政治的には決して安定しているとは言えない状況でした。
国内では、長年、毛沢東派の武装勢力との内戦が続き、停戦後も議会では毛派が一定の勢力を維持しています。
外交的にも、ネパールはインドと中国の間に位置しておりその緩衝地帯のような国とも言え、インドと中国の間の中で難しいかじ取りを強いられてきました。
どちらかと言うとインドとの関係が深いと言えますが、最近では、中国との関係を意識して、亡命チベット人の取り締まりを強化しているとの情報もありました。

 また、ネパールは、釈迦生誕の地とも言われていますが、近年ではその仏陀生誕の地ルンビニーで、中国系企業が大規模な開発を行うとの報道がありました。

 ネパールは、宗教的にも神聖な地です。そこに、経済力と軍事力を背景に、唯物論の大国である中国が影響力を強め宗教を蔑ろにするのであれば、大きな危惧を感じます。

 今回のネパールでの自然災害で、改めて天意や地球意識といったものを考えてみたいと思います。