今やたくさんの方がスマートホンを使っています。
現在のスマホは、詳しい知識がなくても使うことができ、たいへん便利なツールとなっています。
あまり意識していない方もおられると思いますが、スマホなどでインターネットに接続する際、3Gなどといった規格により携帯電話の回線を介す場合と、Wi-Fiなどといった規格により無線LANを介す場合があります。
前者は、一般に通信量に制限があり料金も比較的高額です。
また、後者は一般に通信量に制限がなく料金も無料のものが多いと言えます。
従って、スマホでインターネットに接続する際は、無線LANを優先して利用し、無線LANが使えない場合は、広範囲で利用可能な携帯電話の回線を利用するという設定にしている人が多いのではないでしょうか。
しかし、無線LANは、信頼できる提供者のものでなければ、通信内容が盗聴される危険性があるということをご存じでしょうか。
総務省のアンケート調査では、日本人は外国人に比べて、そうした危険性を認識している人の割合が低いとのことです(※)。
やはり、通信内容を高度に暗号化するか、漏えいしても差し支えない内容の通信に限定するかしない限り、正体不明な公衆無線LANには接続しないよう設定することが賢明です。
インターネット上の通信内容の漏えいについては、既に米国がエシュロンなど様々なプローブでほぼ全てのデータを入手可能と言われています。
また、中国も、通信機器大手の華為技術(ファーウェイ)が中国人民解放軍との関係が深いと言われており、華為技術のネットワーク機器が日本をはじめ世界の基幹網で利用されています。
華為技術製の機器については、サイバー攻撃の関与が疑われているため、米国政府機関は米企業に対して同社との取引を控えるよう求めたことがあるほどです。
私たちは、公衆無線LANのみならず、インターネット上の通信は常に盗み見られているという認識が必要なのかもしれません。
※:3月16日付読売新聞http://www.yomiuri.co.jp/it/20150315-OYT1T50001.html?from=ytop_ylist