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2015/02/06【“どうすれば安全に再稼働できるか”という観点での議論を】

 柏崎刈羽原発の再稼働に向けて、柏崎市は原発のフィルターベントを地下に設置することを承認しました(※)。
フィルターベントは、緊急時に原子炉内の圧力を下げるための装置で、放射性物質が大気機中に拡散しないようにフィルターを備えています。
当初、フィルターベントは屋外に設置されていましたが、航空機を使ったテロを想定して地下に設置すべきと、新潟県知事などが求めていたものです。

 フィルターベントの他にも原発敷地内の地上には多くの重要な設備がありますが、フィルターベントだけをとって地下化を求めることは、単に再稼働を遅らせる言い掛かりのようにも感じられてなりません。
そもそも、フィルターベントの地下化でどの程度、航空機によるテロの被害を軽減できるのか定かではありませんが、そうした想定をするのであれば、トーチカや塹壕のように原発を要塞化することが求められるのでしょうか。
あるいは、対空火器の設置を想定し、「コストを考えて携帯式SAMを配備する」とか、「夜間や悪天候時にも目標の補足を確実にするために赤外線追尾方式ではダメだ」とかの議論をしたほうが現実的になってしまいます。

 いずれにせよ、国民生活への影響、産業への影響、安全保障、原発事故の当事国としての世界への責任など、どれをとっても原発の再稼動は必要です。
「どうすれば再稼動を妨げられるか」ではなく、「どうすれば安全に再稼働できるか」という観点で、議論を進めるべきではないでしょうか。

※:2月5日付読売新聞http://www.yomiuri.co.jp/local/niigata/news/20150204-OYTNT50326.html