人質となっていた日本人ジャーナリストの後藤健二さんが、「イスラム国」によって殺害されたと報道されています。
犠牲となられた方のご冥福をお祈りするとともに、ご家族には心からお見舞いを申し上げたいと思います。
同時に、今回の残虐な行為に対して大きな憤りを禁じ得ません。
こうした中で、「全てのイスラム教徒が悪で、欧米が行ってきたことの全てが善」という考えには注意する必要があります。
今回の残虐な行為は許すことができませんが、本来のイスラム教は寛容を旨とする宗教であると同時に、歴史上、欧米が中東地域で行ってきたことも思い出してみる必要があるのではないでしょうか。
また、今回の日本人人質殺害には様々な背景があると考えられますが、一つ気になることがありました。
先月29日の朝のNHKニュースの中で、人質となっていた後藤さんについて、後藤さんが子供の頃に洗礼を受けたとされるキリスト教の教会で、人々が後藤さんの解放を祈っている旨の報道をしていました。
この報道の意図は、人々の感情に訴えかけるものだったのかもしれませんが、暗に後藤さんがキリスト教徒であるということを知らしめることに繋がります。
「イスラム国」は、空爆を行う有志連合を現代の十字軍として敵視していることからも分かるように、後藤さんがキリスト教徒であると認識した場合には、殺害を躊躇わない要因にもなるものです。
ですから、こうしたNHKの報道は今回の事件の性質上、配慮を欠くと言わざるを得ません。
NHKだけでなく日本の報道機関は、とかく宗教をネガティブに報道しがちですが、宗教に対する正しい知識が十分ではないと感じられます。
宗教に対する正しい知識をもって報道することを期待したいと考えます。
参考:2月1日付幸福実現党プレスリリース 「イスラム国」による日本人人質殺害を受けてhttp://info.hr-party.jp/press-release/2015/3866/